カードダスの描きおろしに
銀さん&高杉の組み絵があるんですって。
はい、BOX買い決定ー!!
やはり今回も見事に釣られるのか…!
小学生男子のように、カードを収納したファイルがじわじわ増えてます。
ダメな大人です…
本編は、また銀さんの過去回想シーンが出てきましたね!
↓以下、萌えにまかせて文章書いてみました。
(ネタバレボタンを押してください)
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人間どんな状況においても、腹が空くときは空くものだ。
たとえそれが、自分以外はもの言わぬ屍となった地にひとり佇もうとしても、だ。
乾いた風に銀の髪が揺れる。
あまりにも見慣れてしまった光景に、もはや驚きの言葉もない。
(人なんて簡単に死ぬのな)
横たわった死体に腰をおろすと、銀時は空腹を満たすために懐から包みを取りだした。
竹皮の中に握り飯が2つ。
ひとつ掴んで頬張ると、ほどよく塩が効いた米の甘みが口の中に広がった。
「…うまい」
左腕に抱きしめた刀はそのままに、夢中で食べ続ける。
抜くことが叶わなかった刀は、綺麗に鞘に収められていた。
ちらっと視線を上げれば、見知った顔ばかりが皆、事切れている。
己が下敷きにしている男をリーダーとした十数人の集団で、この先の峠まで同行する仲間だった。
仲間がどういうものか分からないけれど、少なくとも彼らは自分のことを仲間と呼んでいた。
幼い子どもがひとりでは危ない、と下心なしに心配してくれた。
別れた後、腹が減ったら食べろ、と握り飯を渡された。
いい人達だったと思う。
だから、自分を護って死んだのだ。
相手が天人だったのか、それとも同じ人間だったのか。
仲間の男に後ろから抱え込まれ、地面に額を擦り付けた体勢では何も見えなかった。
刀を抜く音。激しくぶつかりあい、耳をつんざく悲鳴が上がった。
やがて何も聴こえなくなって、覆いかぶさった男の下から這い出ると
そこに生きている者はいなかった。
残りの握り飯へと手をのばす。
これを食べ終えたら、どこへ行こうか。
彼らと約束した峠に宛があるわけではなかった。
とりあえず、雨風を凌げる場所を探そう。
海苔を巻いてなければ具も入っていない質素な握り飯にかぶりつき、塩味の白米を咀嚼する。
「……?」
ふと頭上が暗くなり、影が落ちてきた。
太陽が雲に隠れたわけではない。
影は人のかたちをしていて、次いで頭の上に何か温かなものが触れた。
大人の、大きな手だった。
いつもだったら、反射的にその手を振り払って刀を抜いていただろう。
だけど不思議なことに、嫌悪感は全くなかった。
その手はやさしく髪を撫でていく。
「こんなところで何をしているんですか?」
咎める響きは一切なく、純粋な問いかけだった。
見上げると、年若い男がいた。
長い髪から覗く表情は、この場には似つかわしくないほど穏やかに微笑んでいた。
腰に刀を差してはいるけど、その笑顔から刀を振るう姿は想像できない。
「別に。腹が減ってるだけ」
食べかけの握り飯を見せる。
「そうですか」
次いで、その人は思いもよらない言葉を続けたのだ。
「もしよければ、私と一緒に来ませんか?」
それが師と仰ぐ者との出逢いだった。
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おにぎりを頬張る銀さんが可愛かった!
先生を振り返った銀さんの眼は澄んでましたね!
殺しを知らない眼だよねーと直感的に思い、
そしてまわりの骸は銀さんが殺ったと思いたくなくて、こんな設定に…。
(はてさて事実はどうなのか)
でも、もっと別の設定でも良かったな、と最後書いてて思いました。
高銀に繋げようとしたら、その前に終わっちゃった。あら?
後日、高銀仕様に直したいなぁ。